フジワラ通信

フジワラ通信

当社にて「産学連携『本物のものづくり』研究交流会」が開催されました

掲載日:2023/08/31
カテゴリ:お知らせ
当社にて「産学連携『本物のものづくり』研究交流会」が開催されました
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8月31日(木)に当社にて「産学連携『本物のものづくり』研究交流会」が開催されました。
本交流会は計5回行われ、その第2回が当社にて開催されました。
当日は30名の方がお越しになり、「本物のものづくり」について活発な議論が展開されました。

詳細は以下の通りです。

<主催団体>
◆公益財団法人 日本生産性本部 経営アカデミー
 https://www.jpc-net.jp/movement/committee/academy/about.html
◆日本インダストリアル・エンジニアリング(IE)協会
 https://www.j-ie.com/ 

<「本物のものづくり」研究交流会について>
 https://www.j-ie.com/seminar/exchange_meeting/AX06/
・経営理念、デジタル技術、コア技術などがテーマ
・参加メンバーが対象企業の現場を訪問し、「本物のものづくり」について多面的に議論
・自社にとっての「本物のものづくり」を考えるリーダーの育成を目指す

<フジワラテクノアートでの研究交流会テーマ>
 以下に関する取り組みや現場情報をもとに本物のものづくりの在り方を議論する
 (1)醸造業界の特性と顧客(の顧客)への提供価値
 (2)デジタルツール(DX)による部門連携
 (3)その目的に向けて実践できる人材の育成
 (4)全体の基盤となり方向性を定める理念の浸透・共有

フランス人留学生の方のインターンシップ(半年)を実施しました

掲載日:2023/08/25
カテゴリ:お知らせ
フランス人留学生の方のインターンシップ(半年)を実施しました
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このたび、フランス人留学生マチルダさんのインターンシップを半年間実施しました。
マチルダさんは、フランスのソルボンヌ大学から岡山大学大学院環境生命科学研究科に留学後、当社においてインターンシップに参加してくださいました。

詳細については以下の通りです。
■期間:2023年3月~8月
■主に取り組んだテーマ:固体培養技術の研究
■社内での活動:小型通気式固体培養装置を用いた培養、培養物の分析
■社外での活動:清酒、醤油、甘酒、酵素のお客様を訪問(実際の製造現場や当社の装置の見学により、産業化規模での固体培養を体感)

インターンシップ最終日には大学および社内の関係者を集めて、成果報告発表会を開催しました。
固体培養技術等に関して学んだこと、所感、今後のヨーロッパでの展望などについての発表がなされました。

当社にとって外国人留学生の長期インターンシップ受け入れは初の試みであり、新たな刺激や学びを得た貴重な機会となりました。

中国経営者フォーラム「経営の着眼点 時代の変化に合わせ、いかに成長・発展させるのか」に副社長が登壇しました

掲載日:2023/08/25
カテゴリ:講演
中国経営者フォーラム「経営の着眼点 時代の変化に合わせ、いかに成長・発展させるのか」に副社長が登壇しました
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8月24日に中国経営者フォーラム「経営の着眼点 時代の変化に合わせ、いかに成長・発展させるのか」において、「“ 共感” を醸成する人的資本経営の実践」~社員が定着・活躍できる組織作りとは~というテーマで藤原副社長が登壇いたしました。

急激な社会の変化に対して、 県内の企業が今後どのように 対応していかなければならないのか。
事業を成長・発展させるための経営戦略について お話しさせていただきました。

粉体殺菌装置に関する論文が日本食品工学会論文賞を受賞しました

掲載日:2023/08/16
カテゴリ:受賞
粉体殺菌装置に関する論文が日本食品工学会論文賞を受賞しました
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当社が開発した粉体殺菌装置ソニックステラの殺菌性能評価に関する論文が、日本食品工学会2022年度論文賞を受賞しました。

◆詳細
論文名:
Bacillus amyloliquefaciens胞子の乾燥魚粉からの分離と超高温極短時間殺菌装置における熱死滅

著者(所属):
・附野翔平(関西大学大学院理工学研究科)
・坂元 仁(関西大学大学院理工学研究科、関西大学化学生命工学部生命・生物工学科)
・朝田良子(関西大学化学生命工学部生命・生物工学科)
・土戸哲明(関西大学大学院理工学研究科、関西大学化学生命工学部生命・生物工学科)
・狩山昌弘(株式会社フジワラテクノアート)
・平田利雄(株式会社フジワラテクノアート)
・井上周子(株式会社フジワラテクノアート)

概要:
近年開発された湿熱超高温極短時間殺菌装置は、粉体を高速流の飽和蒸気で超高温で加熱し、特殊ノズル通過時に急速に減圧することで、粉粒体食品の殺菌を行う。乾燥魚粉を用いてラボ試験を行い、Bacillus amyloliquefaciens菌胞子を制御対象危害菌として設定。菌胞子の熱死滅特性値を求め、高温処理後の生残数を予測。装置を用いて140℃、150℃、160℃で0.16秒間の処理を行った結果、中温性細菌胞子数は予測を下回り、有効性が示唆された。216.2℃での処理でも魚粉の外観に変化はなく、品質劣化も軽微であることが示された。

当社が米ニュース雑誌「NEWSWEEK(国際版)」に掲載されました。

掲載日:2023/08/09
カテゴリ:メディア掲載
表紙+記事
当社が米ニュース雑誌「NEWSWEEK(国際版)」に掲載されました。

2023年7月28日(金)に発売されました米国雑誌「NEWSWEEK(国際版)」にて、
「At the forefront of innovation in the microorganism industry」(微生物インダストリーのイノベーション最前線で)というタイトルのもと、当社の記事が掲載されました。
現在農業のイノベーションを先導し、世界的な食糧問題の解決を目指す企業として、世界的に日本の技術力が改めて評価されています。当社も開発ビジョン2050(「微生物インダストリーの共創」)を掲げ、当社の誇る固体培養技術の応用で食糧問題の解決に繋げることに挑戦しており、世界に誇る技術力のある企業の一社として掲載されております。

<本文>
Fujiwara Techno-Art: At the forefront of innovation in the microorganism industry

As a pioneer in solid-state fermentation technology, Fujiwara is looking forward to global partnerships to unleash the latent potential of microorganisms.

“We want to foster a circular society for a sustainable, happier future.”

Kana Fujiwara, Vice President (left), Keiko Fujiwara, President (right), Fujiwara Techno-Art Co., Ltd.


A company that this year celebrates its 90th anniversary, Fujiwara Techno-Art is a world-class manufacturer of the fermentation machinery behind fermented food products such as soy sauce, miso, sake and shochu. Now, as it looks to the future, the Japanese firm is out to take its leading-edge technology into new fields.

Fujiwara’s equipment is crafted with a degree of expertise, and a commitment to quality, that sets it apart. “Compared to our competitors in Asia, our machines are more expensive – but our customers understand our value,” says President Keiko Fujiwara. “Our machines enable high productivity of consistently top-quality products, and we also provide careful follow-up services for a better long term use of our machines. In the long term, our customers will come to realize that our machines fulfill low-cost production.”

Key to the creation of fermented food products is the cultivation of microorganisms such as a fungus called koji mold. For this purpose, Fujiwara has developed state-of-the-art koji processing equipment that harnesses the company’s expertise in a procedure known as solid-state fermentation. In Japan, this machinery has accrued an 80% market share.

“Our solid-state fermentation technology evenly cultivates large-scale fungus around solid materials such as rice, wheat and soybean, and optimizes the function of microbes,” says Vice President Kana Fujiwara. “In mass production, highly advanced technologies are needed to control the environment to optimize microbes’ performance. It was previously thought impossible, but we have created technology that enables large-scale, automated solid-state fermentation.”

As part of the company’s ‘Vision 2050’, Fujiwara aims to significantly broaden the application of its solid-state fermentation technology. “In 2018, we set out a vision maintaining the firm’s focus on fermentation, but expanding its use to co-create a new ‘microorganism industry’ around the world,” says Keiko Fujiwara. “This is the name we have given to an industry that is widely spread across fields that maximize the potential of microbes and put it to highly valuable use.” Fujiwara not only plans to expand into further food products, but is also targeting growth into areas such as animal feed, energy and biomaterials.

The company’s vision also embraces the drive for a circular economy. “One of our main themes is to develop a sustainable food supply system,” Kana Fujiwara explains. “In the process of food production, there are tons of by-products that are wasted. But with our solid-state fermentation technology, we can transform these by-products into new materials, food, and feed ingredients that are highly functional and nutritious.”

As it looks to build a ‘microorganism industry’, Fujiwara is working to establish a domestic and international network of partnerships. “In contributing to a circular economy for a sustainable and happier future, we are also keen to collaborate with companies (around the world) that have high interest in global sustainability. To start with, we are working on raising awareness of our solid-state fermentation technology and expanding its applicable areas together with our partners.”

<和訳>
フジワラテクノアート:微生物インダストリーのイノベーション最前線で

フジワラテクノアートは固体培養技術のパイオニアとして、微生物の潜在的な可能性を引き出すためのグローバルパートナーシップに期待を寄せている。

「持続可能で幸せな未来のために、循環型社会を育みたい」


株式会社フジワラテクノアート 藤原加奈副社長(左)、藤原恵子社長(右)

今年で創業90周年を迎えるフジワラテクノアートは、醤油、味噌、清酒や焼酎といった醸造食品を支える、世界レベルの醸造機器メーカーだ。未来を見据えて同社は今まさに、その最先端技術を新たな分野へと展開しようとしている。

同社の装置を際立たせるのが、熟練の専門性と品質へのこだわりだ。「アジア圏の競合他社と比べて、当社の機器は高価かもしれません。しかし、私たちのお客様はその価値を理解してくださいます」と、藤原恵子社長。「当社の機器を使うことで、最高品質の製品を、安定的に生産性高く製造することができるのです。また、より長きにわたって当社の機器をお使いいただけるよう、きめ細かなアフターフォローも提供しています。私たちのお客様は、長期的に見ると当社の機器が生産コストの低減になることを実感されています」。

醸造食品の製造のカギをにぎるのが、麹菌など微生物の培養だ。そのためにフジワラテクノアートは、同社の固体培養技術の専門性を生かした最新式の製麹*装置を開発した。この装置はすでに、日本市場におけるシェア80%を獲得している。
*製麹=麹を生産すること。

「当社の固体培養技術では、米、小麦、大豆といった固体原料のまわりに大規模な菌類を培養できるうえ、微生物のはたらきを最適化します」と語るのは、藤原加奈副社長。「大量生産においては、微生物のはたらきを最適化するための環境をコントロールする高度な技術が求められます。以前は不可能と思われていましたが、私たちは、大規模かつ自動で固体培養ができる技術を生み出しました」。

「ビジョン2050」の一環として同社は、固体培養技術の適用範囲の大幅な拡大を目指している。「2018年、当社は醸造に重点をおきつつも、世界で新たな『微生物インダストリー』を共創するべく醸造の活用法を拡大するというビジョンを打ち出しました」と、恵子社長。「私たちは、微生物の潜在能力を最大化し、高度な利用価値を付与する幅広い産業分野を『微生物インダストリー』と名付けました」。同社は、さらなる食品分野への進出のみならず、飼料、エネルギー、バイオ素材といった領域での成長もねらう。

同社のビジョンには、循環型経済の推進も含まれている。「持続可能な食品供給システムの開発は、私たちのメインテーマのひとつです」と、加奈副社長。「食品製造過程では、大量の副産物が無駄になっています。しかし、当社の固体培養技術を使えば、それらの副産物を高機能かつ栄養価の高い新素材、食品、飼料の原料などに転換することができます」。

『微生物インダストリー』の確立を見据えながら、同社は国内外のパートナーとのネットワーク構築に取り組んでいる。「持続可能で幸せな未来に向けた循環型社会に貢献するとともに、地球規模のサステナビリティに高い関心を持たれている世界中の企業と協働したい。まずは、当社の固体培養技術の認知向上に注力し、共創パートナーとともにその適用領域を広げていきたいと考えています」。