未来に向けたプロジェクト

未来に向けたプロジェクト

2050年へのイノベーションは始まっている

2050年の世界を見据えて掲げた開発ビジョン、「醸造を原点に、世界で『微生物インダストリー』*を共創する企業」。
その実現に向け、有用微生物の潜在能力を高度に利用するプロセスの開発、最新のテクノロジーを活用した機器の高度化、醸造プロセスから着想を得た革新的な原料処理技術の開発など、多くのプロジェクトが同時並行しています。醸造の枠を超え、食糧、飼料、エネルギー、バイオ素材などへも展開し、世界が直面する数多くの課題克服に貢献するため、フジワラクノアートのイノベーションは始まっています。

*微生物の潜在能力を引き出して高度に応用利用する産業分野
機能性飼料
世界人口の増加、農地拡大の限界、漁獲量の減少などにより、このままでは重大な食糧危機を迎えるという予測があります。

当社では、醸造で培ってきた「麹づくり」の技術を応用し、家畜の幸せが生産性向上にもつながる(家畜が健康であれば生産性も向上する)という考えのもと、産学官共同で機能性飼料の開発を行っています。
機能性飼料
バイオ新素材
世の中は化学合成からバイオ生産へとシフトしてきています。当社でも、微生物バイオプロセスによるバイオ素材生産の産業化に積極的に取り組んでいます。

当社の微生物培養技術と研究室レベルのシーズを融合するなど、オープンイノベーションにより開発速度を上げ、「心豊かな循環型社会」の実現に向けて勇往邁進していきます。
バイオ
研究用固体培養装置
当社が得意とする「麹づくり」は、「微生物を固体状の栄養源の上で培養する技術」と言い換えることができます。この「固体培養技術」は、産業上でよく利用されている液体培養技術と比べ、優位な点がいくつもあります。

醸造など限られた分野でしか採用されていないこの技術の認知度向上を目指し、ラボサイズの固体培養装置を開発しています。
研究用固体培養装置
AIシステム
醸造工程においても機械化・自動化により生産現場の省力化が図られていますが、理想の品質を実現するためには、まだまだ熟練者の経験や勘にもとづく制御が必要とされています。
AI
エネルギー回収
清酒、醤油、味噌、焼酎の製造には、麹菌という微生物を穀物上で培養する「麹づくり」という工程があります。麹菌は増殖する際に熱を出し、産業レベルの培養規模になるとその発熱量は非常に大きなものになります。この熱を回収し、エネルギーとして再利用することで、CO2排出削減に貢献するシステムを開発、提案しています。
エネルギー回収
既存装置改良
新たな産業分野への挑戦を始めた今も、当社の原点が醸造であることは変わりません。醸造機械のトップメーカとして、最新のテクノロジーやお客様からいただいた貴重な意見も取り入れながら、醸造機械の改良、進化に挑戦し続けています。

熟練者の判断を学習し、理想とする品質から制御条件を提示するAIシステムの開発を進めています。更なる省力化・再現性向上、人では思いつかないような制御の提案ができるようになることを目指しています。

既存装置改良
粉体殺菌
食品原料などの粉体を対象として、超極短時間加圧加熱し急減圧することで殺菌するという、世界初の殺菌技術を開発しました。

適用粉体拡大にむけた改良を続けるとともに、この技術を殺菌以外の用途にも応用すべく、日々研究を重ねています。
粉体殺菌